すきなひとみーつけた。
「だからね!?美咲、あれは私のせいじゃないんだって」
「はいはい、分かった分かった。でも、それなら誰のせいなの?」
「それは…」
数学の授業の後、美咲が私をからかってきたので必死に弁解した。
けど。
《相澤のこと考えてた》
なんて言えないし…
というか元はと言えば相澤が気にならさせるようなことするからいけないんじゃない。
と、またまた言い訳をした。
だけどこんな言い訳通じるわけないので言うのはやめておいた。
「まあ、ボーッとしてたんだよー」
「ふーん?面白かったからいいと思うけどね」
適当にあしらうと、美咲は笑いながらそう言った。
「みさき!!」
「ごめんごめん、あはは」
私がムッとして怒ると、美咲は明らかに心のこもってない謝罪をした。
それによって私の心はとりあえず落ち着いた。
皆してからかうんだから。
そう思いながら、帰りの準備をした。