すきなひとみーつけた。
「あ。そういえば、何で下山駅に五時って行ったの?」
「…あー。」
ずっと気になってたことを聞いてみた。
なんで呼び出したんだろ。
きっと、どうでもいいことだと思うけど…
相澤の隣を歩きながら、返事を待った。
「んー。あれだよ。あれ」
「あれじゃわからないから」
顎に手を当てて、考える仕草をするふりをする相澤。
かっこつけちゃってさ。
「あ、そう」
「だからなに。」
相澤は、ポンっと何かひらめいたように
手のひらをグーで叩いた。
なんでそんなもったいぶるんだろ。
「自然教室の班さ、」
「うん」
ピコンッ
ピコンピコンピコンピコン
ピコンピコンピコン
「「……………」」
タイミング悪く、相澤の携帯がなった。
それによって私たちは沈黙。
「ごめん。ちょっと待って」
「うん、だいじょぶ」
あの通知の速さと量的に、TUBE(個人トークや電話、TIMELINEなどが無料で使えるアプリ)でスタンプ連打でもされたのだろう。
「晴希かよ、だりー」
そう言って笑いながら指を素早く動かす相澤。なんか変な光景。
「ね。それ、返事しながらでいいから用件の続き言って」
急かすように私は言った。
「おー」