結局は君を、
高校1年生
「あった……」
九州の某公立高校合格発表。
何百もの数字が並ぶボードの前、自分の受験番号496を見つけ呆然としているのは、
水口ももな、15歳。
合格発表の時間から30分後に訪れたからか、周り中学生も先生もいない。
春から通うこととなる高校への滞在時間30秒。
「あったよ!合格してた!」
近くで車で待っていたお母さんに報告する。
「倍率低いとよ?なかったらギャグだわ」
おいおい、オカン。落ちた方に失礼や。
地元から少し遠いここは、同じ中学の子は4人だし、仲いい子いないし……
「友達できるかなぁ。」
「できるできる。あんた特有の一人でも平気オーラ出さんどけば。」
「特有って!」