結局は君を、
話題なくなって沈黙なったらどうしよう、という私の不安をよそにショッピングモールまでの道のりは話が盛り上がっていた。
「あ!もえちゃん!」
勉強してるとこ、中学の友達から声をかけられる。
「あ、あ、やっほー!」
「あ、ごめん。お邪魔しちゃって」
彼氏といるのかと勘違いされちゃったのかな……?
「やっぱり俺らカップルって思われんのかなー?」
「あー、見えるんじゃない?」
「てかさ、俺らメアド知らんくね?」
「……確かに!」
「ん、受信して」
そういって岡本くんは携帯の先を私へと向ける。
「はーい」
電話帳に入る、岡本幸人の文字。
「夜メールするね!」
そういって私は携帯を閉じた。