涙はやがて虹になる
昼休み、トイレに入るとき
高笑いするギャルとすれ違った。
中に入ると、泣き崩れてるアイ。
さっきの子達に、やられたんだ。
「ヒック…ヒック…玲奈?」
顔を上げ、私を見るアイ。
「...。」
「助けて...。」
「...ッ…。」
そんな顔で、私に
そんなこと…言わないでよ。
『玲奈…助けて…。』
思いだすじゃん。
あの子を…。
一瞬、アイがあの子に見えて。
手を差し出しそぅになる。
だけど、私は忘れてないから。
もう、2度とあんな…
だから、私は
トイレからアイを無視して
立ち去った。