涙はやがて虹になる

なんで、忘れてたんだろ?

「玲奈、早くやっちゃってよ。」

ケラケラ、勝ち誇ったように
笑うカナ。

「玲奈...」

泣きながら、手を出すアイ。

急いで、今教室に入ってきた
坂本と本城。

私は、まっすぐにアイの手を
とった。

アイは、驚きながらも私の手を
掴み起き上がった。

それから、アイを抱きしめ
耳元で言った。

「今まで、ごめん。」

「玲奈、あんた何してるか
分かってんの?」

怖い顔のカナ達が私を睨む。

アイを自分の背中に隠し、
カナの前に立つ。
< 28 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop