涙はやがて虹になる
なんで、忘れてたんだろ?
「玲奈、早くやっちゃってよ。」
ケラケラ、勝ち誇ったように
笑うカナ。
「玲奈...」
泣きながら、手を出すアイ。
急いで、今教室に入ってきた
坂本と本城。
私は、まっすぐにアイの手を
とった。
アイは、驚きながらも私の手を
掴み起き上がった。
それから、アイを抱きしめ
耳元で言った。
「今まで、ごめん。」
「玲奈、あんた何してるか
分かってんの?」
怖い顔のカナ達が私を睨む。
アイを自分の背中に隠し、
カナの前に立つ。