涙はやがて虹になる
なんで、私はこいつに
こんなこと言われるわけ?

「ねぇ、アンタ誰?」

下から、目の前の男を睨む。

「俺?知らないわけ?」

なんで、アンタのこと
知ってなきゃいけないわけ?

言いたいけど、めんどくさいから
黙って睨み続ける。

「まぁ、いいやっ。
俺、本城 龍二。
ちゃんと、覚えてろ。」

本城 龍二。
聞いたことあるような気がする。

まぁ、どうでもいいけど。

「ねぇ、手 離して。」

さっきから、ずっとつかまれたまま。

「あぁ、わりぃ。」

手を離してもらうと、
すぐに背を向けて歩きだした。

本城の言うことなんて、
どうでもいい。

私が誰とつるもうが、私の勝手。
本城には、関係ない。



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