幻物語
時を越えて
昨日は特に散々な一日だった。


バイト先では失態をやらかしお客さんから怒鳴られてしまうし、


店長にも迷惑をかけてしまった。


人見知りも激しく接客なんか向いてないけど


生活のために長期のアルバイトを選んだ。




学生時代は熱心に勉強に励み


有名私立大学を卒業したけれど、


仕事に関しては要領が悪く、


職を転々としていた。




恋愛に関しても同じだった。


昔、大好きだった人に手紙を書いたらクラスの皆の前で大声で読み上げられ破り捨てられら挙句、


「ブスの癖に調子乗るな、ウザい。迷惑。」



この頃から男の子が苦手になり、お洒落にも疎くなってしまった。


そのラブレターを読み上げた彼が可愛い彼女を連れて歩いているのを地元で目撃してしまい、昔のトラウマを鮮明に思い出してしまった。


(私なんか幸せになる権利ないって言われてるみたい…)


気分転換に散歩に出掛けることにした。
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