この愛に抱かれて
残された響子はワンルームの部屋の中を見渡した。



部屋は足の踏み場がないほど散らかっていた。


山積みになった雑誌が、いまにも崩れそうだった。


脱ぎ捨てられた服が、あちこちにあった。


まさに一人暮らしの男の部屋だった。


響子は座れそうな場所を見つけると、ぬいぐるみを枕代わりにして その場に横になった。


ここの所、寝不足だったこともあり、響子はすぐに眠りについた。
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