この愛に抱かれて
数日後、自宅に一本の電話がかかってきた。



サラ金からの電話だった。



富田はサラリーマン金融から50万を借りていたのだ。


響子は店の店長やホステスたちに頭を下げてお金をかき集めた。


頭を下げることは響子にとって屈辱ではあったが、背に腹はかえられなかった。



持っていた宝石も必要最低限を残して質屋に入れた。



それでも全額は返すことが出来なかった。



ガクちゃんにも働いてもらおう、

日雇いの仕事でも何でもいい。

とにかく、もう一度 彼とやり直したかった。
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