この愛に抱かれて
翌日、響子は休みを貰い、渋谷の街へ向かった。



なるべく、普段かかわりの無い場所でことを済ませたかったのだ。



ここなら、知り合いもいないし、自分に似たような女の子が大勢いる。



そういう子達にまぎれて、自分を消したいと響子は思っていた。



一夜の悪夢と思って忘れたかった。



渋谷の駅前は新宿以上に人が大勢いた。


やはり歩いている客層が違うように見える。


響子は行き交う人を見ながら目ぼしい男性を探した。
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