この愛に抱かれて
その極めつけが富田学だった。


それは響子にとって最後の望みの綱でもあった。



その綱が切れたことは大きな痛手だった。


直樹の一件が その傷口に塩を塗ることになり、響子の精神状態はギリギリのところにあった。


それから一週間ほどたったある日、響子は久しぶりに店に出た。


生活するためには働かなくてはならない。


不安定な精神状態は完全には治っていなかった。



そんな中、2人の女性が店を訪れた。


直樹の妹遥と恋人の水口聡子だった。
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