この愛に抱かれて
これが食べたい、あれが飲みたいと言うわがままも、怜は遠慮することなく言う。



それは怜が利恵の子供だから。



この家の子供だから。




でも、自分は利恵の娘ではない。



この家の子供ではない。




自分は食べさせてもらっているのだ。



そのことに響子は改めて気がついた。
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