彼氏契約書
8.彼女が消えた朝
デスクで仕事をこなしていると、契約を済ませた美緒さんが、
会社へと戻ってきた。
「お帰りなさい、美緒さん」
「ただいま・・・」
契約は無事に済んだのだろう。
書類を僕のデスクの上に置いて、一言言った。
「これ、契約書類だから、目を通して判を押したら、
社長に持っていって・・・それから」
「・・・なんでしょうか?」
「蒼空」
「・・・はい」
仕事中は、口が裂けても、僕の名を呼んだことのなかった美緒さんが、
優しい声色で名を呼んだ。
「色々ゴメンね」
「・・・・」
「蒼空には、助けられっぱなし・・・
ふがいない専務でゴメン」
「…美緒さん、どうしたんですか?」
「私を好きになってくれて、ありがとう」
「美緒さん!」
会社へと戻ってきた。
「お帰りなさい、美緒さん」
「ただいま・・・」
契約は無事に済んだのだろう。
書類を僕のデスクの上に置いて、一言言った。
「これ、契約書類だから、目を通して判を押したら、
社長に持っていって・・・それから」
「・・・なんでしょうか?」
「蒼空」
「・・・はい」
仕事中は、口が裂けても、僕の名を呼んだことのなかった美緒さんが、
優しい声色で名を呼んだ。
「色々ゴメンね」
「・・・・」
「蒼空には、助けられっぱなし・・・
ふがいない専務でゴメン」
「…美緒さん、どうしたんですか?」
「私を好きになってくれて、ありがとう」
「美緒さん!」