彼氏契約書
…オレの前から彼女が姿を消した。

言い様のない気持ちにオレは廊下にもたれ掛り、うな垂れた。


…週末の時の彼女は、明らかにいつもと違った。

…あれは、サヨナラって言う意味だったのか。


…美緒さん、オレは無理だよ。

オレには美緒さんしかいない。

どんなに綺麗な女が現れたって、

美緒さん以上の女なんていないんだから・・・。



それからのオレは抜け殻のように、笑う事すらしなくなったいた。

…ただ仕事だけをして、一日を送っていた。


時々我に帰る時は、

美緒さんが自分の目の前に現れた時だった。


・・・そこにいもしない彼女が見えるなんて。

病気以外の何物でもなかった。
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