彼氏契約書
・・・結局、終電もなくなり、タクシーで帰る羽目に。

「泊まって行っていいのよ」

お母さんは私と蒼空を泊めようと必死。


「いや、今日は帰るわ、明日も仕事だし(嘘)」

「え!あんた三が日も仕事する気?」

「…もういいから、それじゃあね、須藤、行くよ」

「は~い・・・お邪魔しました」

酔っぱらい蒼空がまた、ペコリと頭を下げた。


「また来てくださいね」

お母さんはそう言ってニッコリした。

本当に嬉しそうな顔で・・・


「送りますよ」

「いいよ、酔っ払いを先に送る」

私は何とかタクシーを捕まえ、蒼空に住所だけを告げさせた。


「一人で帰れるね?」

「…嫌です、無理です」

「ワッ!ちょっと!」

…無理やり酔っぱらいのくせに力の強い蒼空に引っ張られ、

タクシーに乗せられた。


「お釣りはいいから」

「どうも、ありがとうございました」

目的地でタクシーを降り、蒼空は私を自分の家に連れ込む。

勘弁してよ!私はしらふだ!
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