彼氏契約書
…すべての会社回りを済ませ、尚且つ、

工場の視察などもこなした私たちは、

会社に帰ったのは、もう定時になるころだった。


「今日は、このくらいで上がってはいかがですか?

初日から飛ばして仕事をしなくても、大丈夫ですよ」

そう言ってくれる蒼空だったけど、私は首を振る。


「ありがとう、でも、1年も仕事を休んでたんだもの。

1年分取り戻すのは容易じゃないわ。少しでも長く仕事をしていたいくらい。

24時間じゃ足りないわ」

そう言って苦笑いする私を見て、蒼空は困ったように笑った。


「美緒さんらしいですね・・・

僕も、お供します」


「いいわよ、一人で」


「一人なんかじゃダメですよ!」
「え?」


「僕が美緒さんと一緒にいなきゃ気が済まないんです」

「///?!」

蒼空の言葉に真っ赤になった。


そんな時、車は、会社に到着。

蒼空は先に下り、ドアを開けてくれる。
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