彼氏契約書
まさにその時。

…蒼空は芸能人か?

そう思ってしまう出来事が起こる。


数人の女子社員が、私たちを取り囲んだ。

「…なんですか?」

そんな女子社員達に、冷静に返す蒼空。

でも女子社員達は、興奮気味に・・・。



「もう、お仕事終わりですよね?一緒にお食事でも」

…て、おいおい。

と思わず心の中で突っ込みを入れる。


「…今日は、無理です。まだ仕事中ですから」

・・・エ?

今日じゃなかったらいいの?

今度はそんな心の声が出てしまう。


「じゃあ、いつなら?」

…考え込んでんじゃないわよ、バカ蒼空。

突然ニッコリした蒼空は、そのままの笑顔で言った。






「貴女方は僕の眼中にないので、ずっと、食事なんて無理です」



その言葉に、呆然と立ち尽くす女子社員達。

私はどうしていいかわからず、蒼空の後ろをついて行く羽目に。
< 140 / 173 >

この作品をシェア

pagetop