彼氏契約書
「…で、何の用?」

「あ、はい、美緒さんにこれを」

「・・・・?」

蒼空は、私を専務と呼んだことは一度もない。

絶対に『美緒さん』なのだ。なぜか聞いても、応えてくれないんだけど。


差し出された紙に目を落とすと、

「佐伯美緒さん貴女に彼氏が出来るまで、

私は貴女の彼氏代理になります・・・

平成26年1月1日 須藤蒼空(22)」


…私は目を疑った。
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