彼氏契約書
「これをすぐにでも製品化したいんだ」

「…ですが、社内会議にかけてからでも遅くないのでは?

みんなの意見を聞いてから作った方が得策かと思います」


私の言葉に、社長は、フッと笑った。

「専務にいたが着いたな、美緒」

「…それほどでも、まだ未だに慣れないんで」


「やっぱり、美緒を専務に抜擢して正解だったと思うよ」

「…ありがとうございます。そう言ってもらえると、

嬉しいです」



「…美緒」

「…なんですか、社長」


「最近、須藤とやけに仲がいいな?

もしかして、そう言う関係にでもなったのか?」


・・・鋭い。

「…まさか、そんなわけないじゃないですか。

須藤は私の秘書で部下ですよ?しかも私と須藤では、歳が離れすぎてます」


「…恋に、年齢差は関係ないと思うが?

オレと美緒だって「ワワワワワッ!!!」


「?!」

何かを言いかけて、私は両耳を塞ぎ、そんな奇妙な声を発した。

当然ながら、社長は驚き、目を見開く。
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