彼氏契約書
やっぱり似合わないんじゃない。

「もぅ!やっぱり着替え・・て・・・」

…ドキッ。

寝室に戻ろうとした私の手首をガシッと掴んだ蒼空。

思わず、心臓が跳ねた。

男に触れられたのも、久しぶりだったせいかもしれない。


「可愛い」

「・・・へ?」

つい、声が上ずった。


「メッチャ、可愛いです!これで行きましょう」

「え、あの、ちょっと?!」

手首から私の手に自分の手を滑らせると、優しく握って、

私を玄関へと連れて行く蒼空。

私は終始驚きっぱなしで、蒼空のされるがまま。


「これに合うのは、やっぱりロングのブーツですね・・・あった」

やっぱり勝手に私の靴箱を漁って奥に眠っていたロングブーツを取り出した蒼空は、

私にそれを手渡した。


「もう、恥ずかしいんだけど」

いつもよりしおらしくなってしまった私は、モジモジする。


「フッ、マジでかわいいですね、美緒さん」

「///!!」


「じゃあ、初詣に参りましょうか」

「う、・・ん」

蒼空はニコッと微笑んで、私を家から連れ出した。
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