彼氏契約書
仕事の話を進めていると、そこに綺麗な女性が、

私たちの前にやってきた。


「初めまして…貴女が多嶋社長がお気に入りの専務?」

「初めまして…貴女は?」

不信感を抱きながら、私は女性に問い返す。


「あぁ、悪い…このショッピングモールも社長をしてる、

宮路グループの一人娘でもある、宮路美麗社長だ」


「?!!」

このショッピングモールの社長だなんて初めて知った私は、

目を見開く。…だって、私より、4,5歳は年下の女性なんですもの。



「あら、多嶋社長。私の事は、話してなかったんですか?」

少しムッとして、でも、すぐに笑顔に戻った美麗社長。


「悪い、悪い。オレは美麗の事散々知ってるから、

専務も知ってる気になってたんだよ」


「・・・・・」

2人の明らかに親密な関係に、言葉も出ない。


「フフ・・・そんなヤキモチ妬いた顔しなくていいですよ」

「?!」

思ってもみなかった言葉に、目を見開く。
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