GameOver-呆れるほどくだらない恋の嘘-
「ホントに!?いいの!?」
本気で嬉しそうな笑顔を浮かべる君。
俺には罪悪感と安堵がつのるばかりで。
「感謝…しろよ、わざわざ頼みに行ってやったんだからな」
絞り出すようにして発した言葉は、自分の嘘を隠す薄い布のよう。
自分の嘘が透けて見えるだろう。
「あ…ありがと…!!」
驚きながら、でも嬉しそうに君は笑顔をつくる。
こんなに簡単な嘘を、今の君は信じている。
馬鹿みたいだ。
自分が。
「ごめん…」
罪悪感からその小さな呟きを口にした瞬間、全ての嘘を吐き出しそうになり、俺は慌てて唇を噛んでうつむく。
折角ここまで来れたのに。