君の祈りが届くとき
中学校の生活~最後のチャンス
僕の祈りは、君の祈りが届くこと
チュチュチュ…
どこのどいつが毎日学校にいくなんて制度をつくったんだ…
残酷なくらい朝日が俺を照らしている
しゃーない。準備すっか
布団の温もりに未練を残したまま、俺はリビングにむかった
ガチャ
リビングに入るとうるさい声が耳にはいる
「おっそー!早くたべないとまーた遅刻するでしょー!わ・た・し・も!」
「うっせぇな、だったら1人でいけよ」
「そうは、私がいないとまた寝ちゃうじゃん」
あたりめえだろ…
と思いつつもめんどうなんで、黙ってトーストをかじる
この朝から小言をいうのは、隣に住む幼なじみの桜井ほのかだ
大きな目、白い肌、チビなのが残念だが…
明るい真っ直ぐな茶髪を後ろで高めにむすんでいる
おせっかいやきだが性格はさばさばしていてみんなに好かれている
俺もかなりいい女だとおもってる
まぁ、競争率も高いけど…
あ、ほのかのついでに俺のことも少しかたっとく
高橋颯馬
髪は黒、ワックスとかはめんどいんでパス
母親ゆずりの切れ目で、ほのかよりも顔がちいさいもんだから、並んで写真を撮りたがらない
身長は、確か180ちょい
女にいいよられることも少なくはない
ほのか以外に興味はないけど
こいつは、そんなこと知りもしないだろう
おれの目線にきづいたのか、また小言を言い出す
そろそろいかないとヤバいか…
急いで部屋に戻って制服に着替えて
ほのかに声をかける
「いくぞっ!」
「ちょっと、まってマフラー!」
そう言って、上目遣いで俺にマフラーをまく
天然でやってんのか?
「さっ!いこー♪」
こいつのこういうとこ、まじムカつくわー
家をでると2月の冷たい風がふく
さっむぅぅぅ
億劫になりながらも俺らが通う中学校にむかう
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