恋するほど   熱くなる
「荒木、おまえ何にもわかってないようだから言うけど、この詩に曲がついてヒットしてみろ。そっちの業界より二ケタ違うぜ。」

「つまりどうなんだ?使えるのか?使えないのか?」

「ちょっと待ってくれ。もうすぐ連中が上がって来るからリーダーに読ませてみょう。どう反応するか楽しみだ。時間あるんだろ?」

「ああ。」

「じゃ、連中に会っていけよ。面白いことになりそうだ。」

「・・・・・」

僕は須山に任せてみようと思った。

彼の手腕はいいらしい。

しばらくしてバンドのメンバーが部屋に入って来た。

「須山さん、おはようございます。」

「おはようございます。」

へぇ、意外だった。

メンバーは皆若いが礼儀正しかった。

須山は皆に席につくように言い

僕を紹介した。

そしてグループのリーダーに美莉の詩を見せた。

他のメンバーはリーダーを取り囲むようにしてその詩に目を通した。

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