恋するほど   熱くなる
私は荒木さんとそのミュージック・プロダクションへ向かった。

とても巨大なビルだった。

音楽業界って儲かるのね。

ちょっぴりドキドキしながらエレベーターの外を見た。

真下に海が見下ろせた。

景色が素晴らしかった。

事務所がこんなビル内にあったら毎日来るのにと思った。

案内の秘書の後ろを歩いた。

「こちらです。どうぞ中へお入りください。」

秘書は下がった。

男性が一人いた。

「荒木、ウソだろ?彼女があの詩を書いたって言うのか?」

「そうだ。彼女は美莉。」

荒木さんに須山さんを紹介された。

「初めまして、美莉と申します。」

「須山です。どうぞ掛けてください。」

「失礼します。」

私はソファに座って待った。

荒木さんは須山さんと窓際で何やら話していた。

< 51 / 105 >

この作品をシェア

pagetop