僕と君と時々サッカー

「おはよ。」

隣に座ってきたのは水輝。

ま、隣の席だし。

「なに?不機嫌な感じ?」

察しの良い水輝。流石。

「また朝から真帆に捕まった。
今日話したいことがあるんだって。
俺、行ってくるわ。」

「あいつも懲りねーな。
最近LINEの子とはどうなの?」

水輝が聞いてくる。

「良い感じなのかな?いや普通か。
もうLINEして2ヶ月くらいたつよ。
あれから一度も会えてないけどね」

「え、もーそんなたつっけ?
その子のことどーなの?」

「わかんねえ。
でもよく考えるよ。いつも」

俺は空を見ながらポツリポツリと水輝に打ち明けた。

水輝は うん。うん。と一つ一つ聞いてくれる。

「まず真帆をどーにかしろよ」

水輝はそう言って教科書を取り出した。

「わかってるよ」

俺はそれしか言えずカバンから教科書を取り出す。

先生がきて授業が始まった。

珍しく俺はノートにちゃんと書いた。

ぼけっとしながら思い出すのは椎名さんのこと。

俺はノートのはじっこに無意識に書く彼女の名前。

「なにしてんのかなあ」

ぼそっとつぶやいた俺を横目で見て

水輝は笑う。

「まあ、授業だろうねw」

そーいって俺らはニヤニヤしながら授業を受けた
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