僕と君と時々サッカー

季節はもうそろ秋の9月。

ブレザーなどいらない。

今日は土曜日。

公式戦。選手権予選だ。

俺らの相手は楽勝に勝てちゃう雑魚校

まあ軽くウォーミングアップってところかな。

朝早く学校へ向かいバスに乗った。

隣に座るのはやっぱり水輝

「ねえ、
再来週の予選。どことやるか知ってる?」

やけにニヤニヤしてる水輝。

「えー今日でちょっと変わるんじゃないの?」

今日はベスト32をかけての試合

来週はベスト8がけ

再来週はベスト4がけである。

「まあ俺の予想なんだけどさ。
多分このまま順当に行けば相手城西だよ」

「城西がコケるかもしれないじゃん」

俺は半信半疑。

「城西がコケると思う?
みてみ?この相手らだぞ?」

俺はトーナメント表を見た

あーこれは城西勝つわ

納得のトーナメント。

「城西さ、今年くじ運MAXじゃね?」

俺は言った。

「まあ、ここで俺らに当たるまではね。
逆に俺らは半端ないキツイけどなw」

水輝は笑っていた。

「城西かあ〜秀人には悪いけどここはもらっちゃおうかな♪」

俺は冗談で笑っていた。

「お前さ、ここで椎名さん呼んで城西フルボッコにして告白しろよ」

水輝がぼやいた。

「え、無理だよ」

「どっちが無理だよw」

水輝は笑っている。

城西をフルボッコは余裕だけど告白は無理だ。

そー水輝に言うと

「サッカーに対してはクソ自信あんのに(笑)
もう9月だよ?
そろそろ男の維持はれよ!」

久々の水輝からの説教

でもそろそろ覚悟は決めなきゃ

タイミングは大事だよなあ

「分かった。俺決める。
ここで城西に勝って俺が点決めて告白する」

俺は水輝に宣言をした。

「いいねー♪」

水輝は茶化していたが俺は覚悟を決めた。

気がついたら相手の高校まで来ていた。

その日の公式戦

俺らは4得点2アシストを決め6-0の快勝だった。

そして俺ら市立橘はベスト16に進んだのだった。


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