僕と君と時々サッカー
「ピロロロン♪」
携帯が鳴る
Facebookからのメッセージ
「初めまして♪
市立橘の森重くんですよね?
いつも応援しています(ノ)ω(ヾ)
良かったらこっちにLINEください♪」
知らない女からのメッセージ。
「はいはい、こーゆー女
多いんだよな〜まじ勘弁」
俺は光の速さで携帯を閉じる。
もちろん返信などしない。
最近毎日のように来るこの通知
プロのサッカー選手
有名な高校生
それだけで、それ目当てで
近づいてくる女。
正直、俺の元カノもそうだ。
サッカーと私どっちが大事なの?
そー聞いてきて別れ話したくせに
俺がJ1内定したと知った時から
180度態度変えてきた。
「爽馬をもっと近くで応援したい。
あのときの自分はどうかしてた」
だのなんだの。
俺がサッカーやってなかったら
付き合ってないくせに
女はみんなこうだよ。
そーブツブツ考えて時計を見ると
「げ、7時45分!ギリ電!」
俺はダッシュで駅まで走った。