僕と君と時々サッカー
今日はOFFの日、
俺たちは少しだけ自主練をして
帰ることにした。
電車に乗り、いつもの席に座る。
そして俺は携帯を見ながら
最寄りの駅に着くまで時間を潰す。
近くの席からは
「ね!橘の森重くん!」
「あ!ほんとだーラッキー♪」
なんてね。
電車に乗ってるとね
たまに聞こえてくるんだよね。
はいはい、めんどくせー。聞こえてんだよ。
そー思いながらただただ携帯を見ていた。
「次は〜くすのき〜くすのき〜」
電車が止まる。
ふとドアの所に目をやると
今朝の女の子が友達と乗ってきた。
「やばめ!!!!」
俺はガッツポーズだった。
「てかさ〜
杏花、いい加減彼氏つくんなよ〜
もったいないよ?」
「え〜彼氏とかいいよ〜
うちの高校出会いとかまずないし(笑)」
聞こえてくる
聞こえてきますよその会話
俺は耳を大きくして会話ん盗み聞きした。
「まあたしかに城西ではないよね。
でもこないだC組の松野に告られてたじゃん。
あれ、どーなったの?」
「断ったよ(笑)
好きな人じゃないと付き合いたくないもん」
「え〜松野イケメンだとおもうんだけどなあ〜
杏花もったいな!」
そんな女子共の会話が聞こえる
そうか県立城西高校なのか。
そして名前は「杏花(きょうか)って言うんだ。
んでやっぱりモテるのね、、、
好きな人じゃないと付き合わないか〜」
「次は〜桜通り〜桜通り〜」
降りる駅がきた。
俺は荷物を片手に立ち上がる。
そしてドアの所に向かった。
ドアが開いて俺は一歩出た
後ろの方ではさっきの女の子達が
「じゃ、杏花ばいばーい」
なんて声が。
え、まさかの降りる駅一緒系⁉︎
びっくりした俺は一瞬後ろをふりかえった
そこには今朝見た女の子。
パチリと目があって
そのまま逸らして改札を出た。
ドキドキ。
俺にとって
さいこーの新学期が始まった。