秘密の暮らし
勝負の化学
あれから毎日誰よりも早く家に帰って
化学の勉強。
でも啓に勉強してることは秘密。
だって恥ずかしいから。
啓の教科だしね。
ついに…
そのテストの日。
後期中間テスト。
さぁ、やるぞ。
私の本気!みせてやるわ!
……………テスト後………………
「菜々ぁ゙ぁぁぁぁあ!」
「彩どした?」
「化学しか出来なかったよぉ!」
「…化学出来ればいいじゃんか。」
「菜々はいいよねーー。化学以外は出来すぎだもん!羨ましいわ。」
「そーでもないよ?明日からのテスト返しがドキドキ…。」
「あ!菜々きーて!今日ね、テスト終わったから翔の家にお泊りするの!」
「へぇー、お泊り…………」
え?お泊り???
「な、な、な?お泊りするの??」
「そーなの♥ちょっと大人になってくるね♥」
「そ、それって…………………」
「そうに決まってるじゃん!男と女が夜を共にするってゆーのはそーゆーことなの!菜々も早く先生に抱いてもらいなよ?」
それは………………
そりゃね?
好きだから、触れ合いたいって思うよ?
でも………啓は私にキスまでしかしないんだもん。
誘ってるの?
とか聞くわりに、結局キスで終わり。
女の子だってもっと触れて欲しいんだよ?って言いたくなるほど。
「ってことで、じゃねー、また明日っ!」
「う、うん!バイバイ!」
私もかーえろ。
今日のご飯は生姜焼きでも作ろっかな。
・・・・・・・・・
「ただいまー」
「おかえりなさいっ!」
「あー、疲れた。」
「今日は生姜焼きだよ!元気でそーでしょ?」
「確かに!」
……………気になる…
テスト出来てたのか…かなり気になる。
でも、啓はそーゆーことは家で教えてくれないし…………。
「菜々…?なんでそんな難しい顔してんの?」
「え?あ、いや………お腹空いたなーって思っただけ!」
いけないいけない。
感情が顔に出てしまった。
聞きたい…けど、聞けない。
もどかしい!
早く明日にならないかな………