可愛くない彼女,
1.2人の姫
「可愛さの欠片もねぇの。」
中学時代に言われた嫌な言葉。
自分の中で今まで生きててNo,1になるくらい嫌な言葉だった。
小学生のころからスポーツもそこそこできて
頭も悪くはなくて、
顔も決してブサイクではなくて、
お母さんが外国人だからハーフで、
よくモテた。
よく「名前可愛いね」って言われたこともあって
「蛍瑠(ほたる)」っていう自分の名前が自慢だった。
「ほーたっ!」
背後から聞こえる声。
声で誰だかわかった。
「ひーちゃんっ!」