ずっと、君だけを。
「Rinちゃん良かったよ!今日はここまで!」
カメラマンさんが笑顔でそう言うと、周りの人達はガチャガチャと片付けを始めた。
ぼーっとしてただけで終わっちゃった。
悪いことしたな。
自分でもまだプロ意識が足りていないのがわかるもん。
はー、っとため息をつくと、近付いて来る人が視界に入った。
「ちょっとRin!こんなとこでため息つかないでよね?あんたもモデルなんだから笑顔でいなさい!」
「あ、陽子さん…」
だから笑顔って言ってるでしょ!なんて怒り続ける美人なこの人は私のマネージャーさん。
優しくて頼りになる。容姿なんてなんでモデルやらないの?ってくらい綺麗な人。
最近私の事務所の社長と結婚して幸せオーラ満開なの。
「ちょっとRin、聞いてるの?」
「あ、ごめんね陽子さん」
あはは、なんて笑う私に陽子さんはため息を吐いた。どうやら聞いていなかったのがバレたらしい。