ずっと、君だけを。





「もうっ、あんたはいつもぼーっとして!」


「陽子さん!お腹空いちゃったから今日は帰るねっ」



陽子さんのお説教が始まると察した私はそう言って走り出した。


だって陽子さんのお説教長いんだもん。

聞いてたら寝れなくなっちゃう。ただでさえ明日は学校に行かないといけないのに。


すれ違うスタッフさんにお疲れ様でした!と笑顔で挨拶すれば「元気だね、お疲れ様」と笑って返してくれる。


まだ始めて1年の新人な私でも優しくしてくれる人が多くてやりがいがあって。私はモデルの仕事が大好き。


私なんかの容姿でモデルなんてやって良いのかわからないけれど、みんなが必要としてくれるなら続けていたい。



モデルを始めた動機は言えないようなことだけれど、今はそう思ってるから問題ないよね!



私は変装用の伊達メガネと帽子を被って帰り道をそのまま走り抜けた。






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