隣の席の姫野くん。
昂side
最近、川瀬がおかしい
いや、俺も充分おかしいんだけど
「俺、川瀬と離れてさみしーわー」
ほら。
こーゆーことを授業中に平気で言えるようになった
クラスのみんなも先生も、俺のこの行動に慣れたのか、最初の方はびっくりしていたが段々とくすくす笑いはじめて、今ではつっこんでくる。
「姫野~、どんだけ川瀬が好きなんだよ~」
俺の後ろの男子が肩を叩きながら笑っていた。
「すっげ好き」
俺が照れずにそう言うと、おぉー!っとクラスから声が上がった。
川瀬は黙ってうつむいていたけど。
川瀬の隣じゃなくなって数日。
自分でもびっくりするくらいに川瀬不足。
でも、川瀬がおかしいから簡単には近付けない