隣の席の姫野くん。



「昂~!起きなよ~!」



「……んっ」


目を開けると、隣の席の笹野ひとみがいた。



ほんとなんで隣川瀬じゃねぇんだよ。


目開けた瞬間他の女が視界に入ってくるとか、本気で萎えるわ



「もう放課後だよ~?」


笹野は第2ボタンまで開けたワイシャツから胸を強調して俺を起こしてくる


まじ目障りだわ。



俺は笹野の胸元を見せられた不快感と、もうみたくないってゆー拒否反応からすぐ起きた。



川瀬に起こされるときは、ぐだぐだしてたっけなー。



あいつ、最終的には俺の腕全力で引っ張るんだもんな。



何度腕が抜けそうになったことか。



俺が思い出してふっと笑うと


「昂~、一緒に帰らない?」



俺が機嫌いいと勘違いした笹野が、最低な提案をしてきた


「むり」




俺はそう言うと一人で帰った。



後ろで笹野が川瀬の机を睨み付けているとも知らずに









< 107 / 300 >

この作品をシェア

pagetop