隣の席の姫野くん。
「ふわぁ」
起きてみると昼休み真っ只中。
なんかまえもこんなことあったような…
うーんと唸りながら教室に入ると、誰も驚く様子がなく普通に飯をくっていた。
「昂おはよう。」
秀平は真顔でそう言った。
「おはよ」
俺もあいさつを返し、秀平の隣に座った。
無言で食べ進める。
「あ。そういえばお前、文化祭劇出てね。」
「おー、っては!?」
なんだよそれ!
聞いてねぇし!
てか俺が劇とか笑えんだろ…
「しょーがねぇだろ。学級委員のどっちかが出なきゃなんねぇんだから。」
俺たちの学校の文化祭では、校内発表の日に全校演劇をやる。
各クラスから学級委員一名を選出するというやり方。
「川瀬やりゃーいーじゃん。」
あいつが劇…かわいいな
あーそんなの見たら俺、川瀬に触りたくてしょうがなくなる。
劇が終わって、全校生徒が見てるなかで…ん?
「んじゃ川瀬に頼んどく?」
「いい。俺が出る」
他のやつに川瀬のかわいいとこ見せてたまるか!