隣の席の姫野くん。



最後に送信していたのは川瀬で、文実責任は取ります。と一言だけだった。


「あいつ…まさかまだいたりしねぇよな?」



自分で声に出すと、よりリアルに想像できる。


川瀬は、こんなときに誰かに任せて帰ったりするやつじゃない。



むしろ、みんなに任せてばっかりだったって思って、一人で残ったりするタイプ。



そして最後の一言…




俺は川瀬が残ってると断言できる自信を持つとともに、一人で泣いてるんじゃないかという不安に襲われた。



「先輩!俺お先します!」



俺は先輩の返事も待たずに、練習場所を飛び出した。




帰っててくれ。



でも俺が慰めたいし、危ねぇから帰ってんな




俺がずっと考えるのはこの繰り返し。





そして




川瀬傷付けたら許さねぇよ





支配力?独占力?



とにかく、川瀬を傷つける奴らが許せねぇ





















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