隣の席の姫野くん。




教室に入るまで、誰にも目をあわさずに来た。


それ以前にあわせてもらえなかったんだけど。



「…え?」



教室を除くと、朝早く家を出たのにも関わらず、いつも遅刻ギリギリの笹野さんがいた。



…って、それどころじゃなくて!



「どうして…直ってるの?」



昨日ぐちゃぐちゃだった教室は、キレイに元通りになっていた。



私の声を聞いて笹野さんはクスッと笑った



「直ってて、びっくりした?せっかくあなたが壊したのにねぇ?」


「…ちがっ!」



「違わないでしょう?犯人なんてほんとのところ誰だっていいのよ。文実責任なんだから。」





笹野さんは笑っていたけど、目は酷く冷たかった。



軽蔑の眼差し?






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