隣の席の姫野くん。
私はごみ捨て場へと歩きながら、そんなことを考えていた。
本当なら、この人が主人公だよな普通。
「わ!」
ボーッとしながら歩いていたせいで、何かにつまづいて転んでしまった。
恥ずかしい!
段ボールを拾おうと、立ち上がって見ると
「これ…」
段ボールの口が開いていて、中身が見えた。
「これ…私には捨てられない」
私は段ボールをもって来た道を戻っていった。
教室に戻ったら、捨てられる。
そう思って絶対に人が来ないところに向かった。
とりあえず、一時避難…