隣の席の姫野くん。





ガラッ



「ごめん姫野!あのあとのんちゃんに捕まっちゃって!」



入ってすぐ嘘の言い訳をする私。



姫野、怒ると怖いんだもん



姫野の声が聞こえない。


それ以前に姿が見えない。



「姫野?」




窓際にあるついたての後ろのスペースを見てみた。



「…あ!」




日の当たる暖かいところで姫野は気持ち良さそうに寝ていた。



床に丸まって猫みたい…



「…ふふふ。かわいい。」




そんなこと本人に言ったら殺されちゃうけど





少し開いた窓から入る風に揺れる髪が柔らかい。



あぁ、触りたいな








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