隣の席の姫野くん。
『昨日、かな。姫野と山下くんが席交換するっていってたじゃない』
『私、そんなの聞いてない!!』
川瀬を見ると、目を丸くして驚いていた。
『そう、聞いてないのよね。』
橋田はにやりと笑って腕を組んだ。
『どう、いうこと?』
何かを感じ取った笹野は明らかに怯んでいた。
橋田、警察とか向いてんじゃね?
『ねえ、みて?このみも知らなかったみたい』
そう言われて、全校生徒が川瀬を見た。
川瀬は焦って、きょろきょろしている。
『この話をしていたとき、あなたたちは教室にいなかったってことよね?どこにいたのかしら?』
『…そ、それは…あれよ!川瀬さんとごみ捨てに行ってたわ!段ボールに入ったごみを捨てに行ってたのよ!』
笹野は焦っているくせに、動揺をみせないように強気にそう言った。