隣の席の姫野くん。
『わ、わたしも!姫野が好き、だよ…』
後半は声が小さくなってしまったけど、姫野の声には私を素直にさせる力があると思う。
『よかった…!あぁ、シンデレラ!もう12時だ!もう魔法をとかなくてはならない』
あれ?そう言えばさっきまでは、王子でも姫野の口調じゃなかった?
『ねぇ、姫野口調が…』
口調がおかしいよ。
そう言おうとしたら
『魔法といてやるから、黙ってろ』
『え?…んむっ』
唇が感じる柔らかい熱。
目の前にある、姫野の綺麗な顔
これって…
キ、キキキキキ…キス!?
『…っはぁ!んんっ』
しかも私初めてなのに!