隣の席の姫野くん。



『わ、わたしも!姫野が好き、だよ…』


後半は声が小さくなってしまったけど、姫野の声には私を素直にさせる力があると思う。




『よかった…!あぁ、シンデレラ!もう12時だ!もう魔法をとかなくてはならない』


あれ?そう言えばさっきまでは、王子でも姫野の口調じゃなかった?



『ねぇ、姫野口調が…』


口調がおかしいよ。



そう言おうとしたら




『魔法といてやるから、黙ってろ』





『え?…んむっ』




唇が感じる柔らかい熱。



目の前にある、姫野の綺麗な顔




これって…




キ、キキキキキ…キス!?





『…っはぁ!んんっ』



しかも私初めてなのに!







< 199 / 300 >

この作品をシェア

pagetop