隣の席の姫野くん。




「…のんちゃん、ごめんね」



のんちゃんは不思議そうに首をかしげた。



「私、のんちゃんが大好きなのに信じられなかった。のんちゃんが私を置いていったときに、のんちゃんは私に呆れたんだって思って…ごめんね」


私の素直な謝罪にのんちゃんは




「ぶふっ」



笑いやがった。




「なんで笑うのよー!」




人か珍しく素直に言ってるのに!



「だって、あんた人間なんだからいい子にならなくていいのよ?信じられなくたって、誤解したって、私に確認してくれればいいの。私を大好きでいてくれたら、いいの…」



のんちゃんは頬を染めて、私を見上げた。



かわいい…


姫野が言ってた我慢できなくなったってこーゆーこと?



のんちゃんに抱きつきたいー!




のんちゃんに抱きつこうと、一歩進むと



「まあ?今は山下くんが一番だけどね!」




そう言ってのんちゃんは山下くんに抱きついてしまった。



みるみるうちに顔が赤くなる山下くん。



真顔以外の表情ってはじめてかも…






















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