隣の席の姫野くん。
昂side
文化祭から早一週間。
俺のとなりにはいつもいつもこのみがいる。
「離してよ昂」
「やだね~」
「離してくれない人嫌い」
今までこのみを抱き締めていた手が反射的に離れる。
「素直な子は好きだよ」
川瀬は俺から離れると笑顔でそう言った。
くそ…
嬉しすぎるわ!!!!!!
「…あ!のんちゃーん!」
犬のように橋田の元に走る川瀬。
俺にもそうやって会いに来いよ…
「お前って、文化祭の日からキャラ崩壊してるよな」
「あ?」
川瀬と橋田が話しているせいで、橋田と一緒にいた秀平が来た。
「前は学校であんなことするなんて、ありえなかったろ」
そうだけど、しょうがねえじゃん。
手が勝手に動くし。