隣の席の姫野くん。
「や、やだなー。そんなこと言うわけないじゃーん。黙るべきなのは僕だよー。」
秀平のあまりの迫力に、思わずそんなことを言ってしまう。
「だよな?うちの望が黙る必要はないよな?」
こえーんだよ秀平!!!!!
目が笑ってねえよ!!!!
こいつがこんなに怒ったところを見たのは、たしか幼稚園のとき以来。
その時俺が秀平のおやつも食っちまったんだよな。
その時の秀平と言ったらもう…。
だからその時から俺は秀平のプリンは食わないって誓った。
プリン…
思い出して笑いそうになる。
秀平が、プリン…。
「くくくっ」
気付いて口を塞いだときには、すでに遅かった。
「なに笑ってんのかな~?」
「ひぃっ」
秀平、これ以上びびらせないでくれ!!!!
このみの前ではかっこつけたいんだよ!!!!!
近づいてくる秀平の手…
だ、誰か秀平を止めてくれ!!!!!!!
「し、秀平くんっ!!!」
俺の顔に触れるギリギリのところで止まった秀平の手。