隣の席の姫野くん。
「お、おはようございます」
やって来ました土曜日!!!!!
昨日はどの服にするか一生懸命選んで、どんな髪型にするか雑誌を見まくって、お泊まりの用意を詰め込んで…
そして気付いたらそのまま床で寝てて…
起きたら10時で、待ち合わせは11時…
家から待ち合わせ場所までは30分
急いで準備したけど、夢だった
待った?ううん!今来たとこだよ!
をできるわけもなく、30分遅れてしまった。
それでおどおどしながら昂の背中に挨拶したわけなんですが
「このみおそ…」
眉間にシワを寄せながら振り返った昂。
怒られる!!!って思っていたのに、昂は私を見たまま固まってしまった。
「…昂?」
心配になって声をかけると、昂ははっとしたように手の甲を口に押し当てた。
なんだか顔が赤いような…
「…っいくぞ!」
顔をよく見ようと、じーっと見詰めていたら昂は顔をぷいとそむけて私の手を握った。