隣の席の姫野くん。




「ひっろー!」



さすがは新しいだけある。



今まで行ったことのある遊園地とは比べ物にならないくらい広く、新しいアトラクションがたくさんあった。



「秀平くんっ!このみっ!あれ乗ろうよ!!!」


「ちょっ!俺は!?」



そんなこんなで絶叫系は全制覇し、お昼に遊園地内のレストランでご飯を食べるとまた絶叫系に乗るというハードな時間を過ごした。




「あー、楽しかった」



遊園地でのデートは、好きな人と来てるというよりも友達と来てるという感じになってしまい甘い雰囲気には一切ならなかった。




結局絶叫系に乗ってばっかりだったし…




でも、すごく楽しい休日だった。




そして私はずーっと、聞きたいと思っていたことを興奮状態ののんちゃんに聞いてみることに。




「のんちゃーん!」



「なになに!?」



今は帰りのバスで私とのんちゃんは隣に座っている。



バスは混んでいて、昂と山下くんは補助席に座ると言って聞かなかった。




居心地の悪さを想像するだけで申し訳なく思うけど、その一方で今ふかふかの椅子に座っていることをありがたく思った。





割りと近くにいる山下くんに聞こえないように、ギリギリまでのんちゃんに顔を近づけて…




「…のんちゃんと山下くんの馴れ初め教えてよ」



















< 239 / 300 >

この作品をシェア

pagetop