隣の席の姫野くん。


どきって俺の胸は変な音をたてて、

それは何日川瀬の隣に座ろうと治らなくて


苦しくて、でも幸せで嬉しくて。


「姫野くんってさ、ばかなの?」


入学してから1週間。


その日から始まった英語の小テストで0点だった俺に川瀬はそう言った。


やばい。


川瀬が俺に話しかけてる。



「お前だってバカだろアホ女」


頭が真っ白になった俺は川瀬にそう言っていた。



川瀬を傷付けてしまったんじゃないかと悩んだ次の瞬間


「バカはそっちでしょアホ男!」



川瀬は顔を赤くして、眉間にしわ寄せて、大きめの目で、俺を睨んでいた。




この時から俺たちの関係は《喧嘩友達》




嬉しいけど苦しい、そんな距離。







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