隣の席の姫野くん。
「…起きろ!!秀平のあほんだら!!!!」
「…って!」
橋田のかわいい声で目覚められるならまだしも、俺は昂の低い声と蹴りによって起こされた。
時計を見るとまだ5時半。
ベットでは気持ち良さそうに橋田が眠っていた。
「…なんだよ、昂」
もう何年間も続いていることだけど、こいつはどうやって窓の鍵を開けているんだろう
昨日は確実に閉めたのに…
俺は少し開いている窓をちらっと見て頭を掻いた。
「作戦決行すんぞー。橋田起こせ。俺が起こしたら機嫌悪くなんだろ、二人とも。」
二人とも、の意味は分からなかったけど昂が橋田を起こすなんて許せない。
「橋田~、起きろ」
俺は昂の言葉に素直に従って、橋田を揺すった。
橋田に触れている手が熱い。
「んーぬ。」
橋田の小さな口が発した言葉に変な顔になる
んーぬ、って…かわいすぎる
その顔を隠すように片手で顔を隠して、もう片方の手で橋田を揺すった。