隣の席の姫野くん。





「…起きろ!!秀平のあほんだら!!!!」




「…って!」






橋田のかわいい声で目覚められるならまだしも、俺は昂の低い声と蹴りによって起こされた。




時計を見るとまだ5時半。



ベットでは気持ち良さそうに橋田が眠っていた。




「…なんだよ、昂」




もう何年間も続いていることだけど、こいつはどうやって窓の鍵を開けているんだろう




昨日は確実に閉めたのに…




俺は少し開いている窓をちらっと見て頭を掻いた。





「作戦決行すんぞー。橋田起こせ。俺が起こしたら機嫌悪くなんだろ、二人とも。」




二人とも、の意味は分からなかったけど昂が橋田を起こすなんて許せない。




「橋田~、起きろ」




俺は昂の言葉に素直に従って、橋田を揺すった。




橋田に触れている手が熱い。






「んーぬ。」




橋田の小さな口が発した言葉に変な顔になる




んーぬ、って…かわいすぎる





その顔を隠すように片手で顔を隠して、もう片方の手で橋田を揺すった。























< 255 / 300 >

この作品をシェア

pagetop